家族がこぞっておすすめしてくるお店が麻布十番にある。
「饂飩くろさわ」。
黒澤監督との縁が深いうどんやさんだ。
ご子息さまが営むお店で、お店の内装などは黒澤映画に携わった人々が監修しているそうな。
先日、初めてランチに連れて行ってもらったのだが、カレーうどん、出汁が効いていてめちゃくちゃ美味しい。
落ち着く店内、そして、酒の肴になりそうな料理メニュー。
車移動だったこともあり、飲めなかったことが悔やまれる。
というわけで、チャンスを見つけたこの日。
一人でランチ酒をするべく、再訪してみた。
明るい店員産が元気よく、中へと案内してくれる。
カウンター席へ。
たくさんの魅力的な料理が並ぶメニュー表。
迷いに迷った結果、「うずら団子のうどん」を注文。
うずらの卵は食べたことあるが、お肉はまだない。
味の想像はつかないものの、気になったので、チャレンジすることに。
お酒は山形の日本酒、「楯の川」を。
そして、先日行った時には、売り切れで食べられなかったメンチカツも注文。
お酒を持ってくる際、サービスでかまぼこを出してくれた。
程なくしてメンチカツの登場。
かっこいい包みにくるまれたメンチカツ。
さくさくの肉汁じゅわじゅわなのに、胃もたれしない。
ほんのり華やかな辛味のある隠し味が効いている。
美味しい。
そして、うどん。
うずら肉って、旨味強めなお肉なのね。
でも、臭みなどは全くなく、後味はさっぱり。
食感はぷりぷりである。
コクがあるのに、するするっと食べられるなんて。
うずら肉のポテンシャルを初めて知る。
安定したこしのあるうどんをいただく。
柚子胡椒を添えると爽やかさが生じて、対照的にお出汁の旨味とコクがさらに引き立つ。
調味料からして、感性豊かなうどん屋産なのである。
ああ、おいしかった。
その後も続々とカウンターにはお一人様がやってきて、飲む方もけっこういらした。
一方で、テーブル席にはベニーカーに子供を乗せたお客さんもいて、どんな方でも楽しめるうどん屋さんだ。
また飲みに来ようと店を後にするのだった。
「饂飩くろさわ」
〒106-0032
東京都港区六本木6-11-16 中銀六本木マンション1F
03-3403-9638
「黒澤明監督作品。」
