日本酒会なるものを、急にやりたくなることがある。
先日、社会人になってから一時期通っていた講座の飲み会があった。
そこで初めて話をした講師の方がいる。
とても優しそうで、気さくな方だ。
その場では、お互い安い居酒屋でハイボールを飲んでばかり。
が、後日、その場にいた友人から、その講師の方が実は日本酒好きだということを聞かされる。
「え、そうなの。一緒に日本酒飲みたかったなあ。今度、日本酒会しようよ」
思わず、発してしまった。
「やろうやろうー。わたしもいくー」
友人も乗り気である。
もう後戻りはできない。
どうしよう。お店。
講師の方がいらっしゃるのに、変なとこは連れて行けないし、かといって、あまりにお高いところを選ぶのもなんだし。
言い出しっぺに、ありがちな苦悩だ。
数日間、悩んだ末、会長が導き出した回答は・・・・・・。
ずばり。
「日本酒好きな店の店主に、オススメの店を聞く」である。
というわけで、この日、目指したのは四ツ谷。
以前にも登場したお店。
「Talkin’ Loud」だ。
この店に行こうと思った理由。
それは、もともと店主もお客さんとして日本酒を楽しむ側にいたが、趣味が高じて、お店を始めた方だったから。
つまり、お客さん目線でも、お店目線でも、オススメのお店に詳しいに違いない。
夜の新木町を抜けて、店を目指す。
まずは、一杯。
店主オススメを注文。
お通しのお味噌は長野県上田のものだそうな。
合わせて、2杯目は長野県上田の地酒「瀧澤」。
味噌の旨味に負けないくらい、味があって美味しい。
ふう。
美味しい日本酒を飲んで一息してから。
店主に尋ねる。
「あの・・・・・・、日本酒会をやろうと思っているのですが、安くていっぱい日本酒があるオススメのお店ご存知ですか?あ、以前、きたときに、店主さんも日本酒をよく飲みにいってるイメージあったので、詳しいかと思いまして」
「安くてオススメかあ」
そこからは真剣に一緒に考えてくれる優しい店主。
「ここはどうですかねえ?」
「あ、いいですね。でも・・・・・・ご家庭ある方も来るから、なるべく安めじゃないと難しいんですよ」
「そしたら、ここはどうでしょう?」
「ああー、なるべく落ち着いたとこがいいんですよね、講師の方もいるので」
などと、無茶な注文をつけている会長に対して、かなり優しく教えてくれる店主。おかげさまで、候補が5店舗くらい見つかった。
その後、常連さんと思しき方がやって来る。
しかも、その方、色々と飲み歩いているらしく、飲食店にとても詳しい。
よし。
この方にも教えてもらおう。
「ああー、そしたら、あそこは。あそこ安いし、結構日本酒あるよ」
やはり、詳しい。
が、ここにきて、またケチをつける会長。
「でもなあー。安いっていっても、普段3,000円いかないくらいで飲み会するから、もーっと安いほうがいいんですよねえ」
全くもって、美味しい日本酒飲もうとした場合には無理難題な話をしているかもしれない。
確かに、一人で立ち飲みなら、そういうお店もあろう。
しかし、仲間としっとり美味しい日本酒会となって来ると最低でも4,000円以上はいくと覚悟しなければならない。
そんな安くて日本酒いっぱいあって落ち着いた雰囲気で良い日本酒が飲みまくれるお店なんてないよなあ。
と、常連さんが急に気づく。
「ていうか、こちらのお店は?ここだったら、けっこう良い日本酒がコスパよくいっぱい飲めるんじゃないの」
あ。
こちらのお店、お料理付き店主オススメの日本酒3時間飲み放題が5,400円なのである。
そうか。確かにいいかも。楽しいかも。
美味しい日本酒もいっぱいあるし。
お店も落ち着いた雰囲気でアットホームだし。
店主も
「そうですね、事前に言ってくれたら、お料理のボリュームとかも調整しますよ」と言ってくださる。
なんか、とってもいいかも。
お料理も美味しいし。
というか、常連さんに言われるまで、自分のお店をオススメしない控えめな店主が、逆にまたいい。
あっさり、日本酒会候補に加わることになった。
何れにしても、こちらのお店で、仲間と飲み会してみたい。
というわけで、近々、またまた日本酒会をやっちゃおうと計画練ってしまう会長なのであった。
日本酒バーTalkin’ Loud
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