おかんとワイン。

更新遅くなりごめんなさい。
そろそろお店のお話を再開しようと思っております。
というわけで。
お燗だけに温めておいた日記のネタでございます。

もはや3月のことの話です。
自粛要請が始まる前に、夫と錦糸町デートへ行ってきた。

がっつりハンバーガーにビールを飲んだ後、向かったのは「醸造科 oryzae」である。

日本酒好きなら思わず反応してしまうワード「オリゼー」。
別名「ニホンコウジカビ」。
味噌、醤油、日本酒、焼酎など国産発酵食品・酒を造るのに欠かせない国産のカビ菌のことである。

こんなお名前つけるくらいだから、きっとお酒も食べ物も酒飲みにはたまらないものがたくさんあるはず。

店内は奥にテーブルが2つ、キッチン周りにL字型のカウンター。
すでにお一人さまの先客が数名いらっしゃった。

メニューを眺める。
ううん。
どれもこれも美味しそう。

お通しには「リポリータ、煮こごり、お魚と野菜煮込み」。

リポリータとは生ハムやお野菜を煮込んだイタリア家庭料理だそうな。
煮こごりは久々に食べた。
小さい頃は苦手だったけども、お酒を飲むようになってから美味しさを知った気がする。魚の旨味がつまったプリッとした食感にお酒を流し込めば、もう最高なのである。

こちらのお店は燗酒向きに日本酒およびワインが多く取り揃えられている。
が、最初はさっぱりいきたい。
そこで注文したのは冷酒で神奈川の地酒「残草蓬莱」。
夫は兵庫の地酒「奥播磨」を。

いずれも燗酒向きなのだが、冷酒で飲んでもおいしい。
残草蓬莱は旨味のしっかりあるジューシーな味わい。
一方、奥播磨はコクのある旨味が広がる。

お刺身と合わせていただくことに。
「スルメイカ、炙りさわら、むつ、ぶり」。
2名で頼んでも、一人一人のお酒に分けて出してくださるのもなんだか親切。

新鮮なお魚独特の歯触り良い硬さがあって、おいしい。
醤油麹を和えていただくことで、より一層魚のうまさが引き立つ。

お次に頼んだのはお燗。
福岡の地酒「大地」。
まろやかな旨味が強く広がっていくような、太い味わい。

合わせていただくのは「筍と山菜の天ぷら」。

隣には茶色いお塩。
なんと醤油麹塩だそうな。
軽い歯触りの天ぷらに濃厚なお塩がよく合う。

そして箸休めに「季節野菜のぬか漬け」と「かつおの酒盗」。

「かつおの酒盗」は、なんと贅沢にも埼玉の地酒「新亀」でかつおを洗ってから酒盗にしているそうな。
お酒の旨味にゆずの爽やかな香りのっかていて、お酒が進む。
思わず、広島の地酒「竹鶴」も燗にして頼んでしまった。

そして締めには「ずわい蟹と春野菜のグラタン」。
濃厚なクリームと蟹の旨味が合わさって、おいしい。

ワインが飲みたくなって最後にいただくことに。
フランスのワイン。
ジューシーな葡萄の味わいはするが、酸味は控えめ。

ゆったりとしたお店の雰囲気の中、こだわりのおつまみと美味しいお酒をいただく時間は非常に素敵だったなあ。

と、こうして改めて振り返ってみたわけだが、この日のお酒の飲んだ量食べた量がとてつもないことに気づく。
もう一度言うが、こちらのお店で飲む前に、ハンバーガーとビールを食していたのだが・・・・・・。帰り道にさらにデザートとしてアイスクリームを食べたことは言うまい。

「醸造科oryzae(オリゼー)」
130-0013
東京都墨田区錦糸4-12-3横田ビル1階
03-6658-8464

「夏のお燗もけっこういい。」