一人きき酒選手権大会。

日本酒を飲むのも好きだし、味を比べるのも好きだ。
そのため、定期的に日本酒を買ってしまい、徐々に銘柄の種類が増えていく。

でも。
好き好きと口では言っているけど、本当に自分は日本酒の味をわかっているのだろうか。

そんなモヤモヤした気持ちを解消いたしたく、いつか出場してみたいと考えているのが、1年に一回行われる「全国きき酒選手権大会」である。

自宅にいることが多い今こそ、利き酒トレーニングのチャンスではなかろうか。
というわけで、勝手に「一人きき酒選手権大会」を行うことにした。

本大会での「きき酒」のルールは、最初のテーブルに置かれた7種類の日本酒の味を覚えて、2つ目のテーブルに置かれたシャッフルしてある7種類日本酒の中から同様のものがどこにあるかを当てるというものだ。
味や香りのメモをすることは可能であるが、色味では判別できないようになっているらしい。

このルールに則って、今回は5種類の日本酒で試すことにした。
用意するべきものは、
・日本酒(きき酒の種類分)
・同じ型のおちょこ(きき酒の種類分)
・ペン
・メモ帳
・付箋
である。

よし。始めるぞ。の前に、景気付けの一杯。
ビールと唐揚げです。うしし。

よし。整ったところで、始めよう。
今回、きき酒に使用した日本酒は
1)高知の地酒「酔鯨」
2)茨城の地酒「御慶事」
3)宮城の地酒「生メガネ専用」
※「萩の鶴」が有名な蔵元さんの商品です。
4)山形の地酒「大山」
5)埼玉の地酒「神亀」
である。

以下、一人きき酒をするにあたっての手順だ。
①付箋に日本酒の銘柄を記載して、おちょこに貼る。

②それぞれの付箋通りの日本酒をおちょこに注ぐ。

③全てのおちょこに入っている日本酒を試飲し、味や香りや特徴をメモする。
④付箋が見えないようにしながら、おちょこをシャッフル。

⑤付箋が見えない状態で、さらには色味も見ないようにしながら、シャッフルされた日本酒を試飲し、先にあげた順番通りに並べる。
⑥全て順番通りに並べることができたら、きき酒大成功である。

きき酒をするにあたって、気をつけるポイントは味と香り。そして本来は色味である。ただし、今回は大会のルールに則っているため、色味は考えないことにする。

さて、ここからは座学や実学を兼ねて習得した会長独自のきき酒方法である。

まずは試飲する前に確認していただきたいのは香りである。
日本酒によって香りが立つもの、あまりしないものと様々である。
嗅いだらメモメモ。

次に下に含んだ時の味覚。
その時に意識しておきたい5つの味の感覚は「甘味・酸味・苦味・辛味・渋味」だ。
日本酒に限らず、普段から食事を食べるときや飲む時に、この5つの感覚を意識するようにしておくと、舌の感度が上がっていくと思われる。

単純な話であれば、アイスクリームであれば甘味が高くて酸味・苦味・辛味・渋味は少ないだろうし、漬物であれば酸味が高くて野菜によっては甘味・苦味・辛味・渋味もそれぞれ感じることもあるだろう。

ただ、会長の場合、日本酒について、甘味・酸味以外の味わいが分かりづらい時がある。
そのため、単純に「旨味」として強いか強くないかで判断することも多い。

そして、その他に意識したい感覚がしたのピリッと感である。
少し弾けたような感覚。
これはかなり繊細な時も多いため、なるべく舌の先で感じるようにしている。

あとは、飲んだ後に鼻からすっと抜けていく感覚。この感覚がある日本酒とない日本酒がある。これは飲み比べてみると分かりやすいと思う。

そして、最後になんとなくのイメージである。
例えば、なんか、この味は丸っこいとか平たいとか、クリームみたいとか、お出汁みたい、とか。
もう自分でパッと思いついたイメージの言葉でいいからメモする。

さて、実際にきき酒した時のメモする時の会長の様子だ。

お出汁みたいな味だった「神亀」と、するっと飲めるようなすっきりと味わいの「酔鯨」はすぐにわかる自信があった。

しかし、問題は残りの3種類である「御慶事」、「生メガネ」、「大山」である。
甘味と酸味のバランスが良いお酒という意味では、どれも方向が似ている気がして混乱している。

と、ここで諦めずに、何度も口に含みよくよく味わいを比べる。
ほんの少しでも違うと思ったところをメモ。
なんとなく、御慶事が甘味を強く感じるし、なんとなく生メガネは舌にピリッと感が強めに歩きがするし、なんとなく大山はさっぱりした薄く塗ったクリームのような丸みがある気もするし。
と、とりあえず、メモ。

メモが終わったら、シャッフル。
そして、先のメモと記憶を頼りに、順番を並び替えていく。

果たして、結果は・・・・・・なんと全問正解。

ひゃほう。

なんだろう、このすっきり感。
当たったぞ、という達成感。
きき酒めっちゃ楽しいじゃん。

と。ひとりテンションが上がり、コンビニで買っておいたつまみとともにきき酒成功の祝福をするのであった。

次回日記は2020.05.16ごろ更新予定。
前回日記はこちら

「きき酒用おちょこ。」