酒好き女性が集まる大井町のオアシス

大井町で、よく飲む。
特に東口を出てすぐのところにある「東小路」には、たくさんの個人店が立ち並び、会長にとって魅惑的な区域だ。
歩けば、誰でも気になるお店を一つくらいは見つけられそう。
さらに進むと、「平和小路」、「すずらん通り」と続く。

この日は、平和小路に気になるお店を発見。
「小鉢や よなよな」とある。
小さい店構えが逆にそそる。

きれいな木材の扉を開いた。

入店すると女性店主お一人。
カウンターには、お一人様客3組が。
静かにお酒や料理を堪能されている。

メニューには、ビール、日本酒、ウィスキー、ワインと多種多様のお酒がある。
お料理は、様々なお酒に合いそうな和食が網羅されている。

給料前で金欠気味だったこともあり、ひとまずホッピーセットを注文。
「なか」で4杯どりして酒代をちょっとでも浮かせようという魂胆だ。

ホッピー初心者向けの方に説明すると、ホッピーとはビール風味の麦芽清涼飲料水のことである。
この飲料水をアルコール飲料にすべく、焼酎で割って飲む。
この割るための焼酎を「なか」と呼ぶ。

なかだけであれば、多くの店では数百円で済む。
なので、ホッピーをちびちびグラスに入れて、なかをおかわりしまくりさえすれば、アルコール度数高めのビール風味のお酒になる。
度数は強いけど、飲兵衛のお財布には優しい飲み物になるわけだ。
なかをもらうときは、飲み終わったグラスを差し出そう。
そこに、焼酎を注いでくれる。

ちなみに、会長調べによると、なか3杯どりでホッピーを楽しむ人が多いようだ。

なお、マドラーでホッピーと焼酎を混ぜ終わったら、マドラーを瓶の中に刺しておくと邪魔にならずに済みます。

こちらのお店では、お盆に乗せて酒が用意された。

お通しには生しらす。
白魚系の生物が大好きなので、内心小躍りしていた。
ごま油を隠し味に入れているようで、まろやかさが増している。

そして届いたお料理。
鰯のつみれ梅風味である。
さっぱりしていて、箸が止まらない。

気づくと、ホッピーも終わりそう。

こんなに美味しいお料理では、日本酒やらも飲みたくなってしまうではないか。
食欲(飲欲?)が騒ぎ出し、財布の悲痛な声はもはや届かない。

「オススメのお酒ありますか?」

「実は和食なのに、私、ワインが好きでして。さすがに和食やっていると日本酒置いておかなきゃってことになってるから日本酒も揃えてはいますけどね」とお茶目な感じで教えてくれる。

そういえば、奥にいらっしゃる綺麗な女性もワインをずっと飲んでいる。
ニコニコと「ここのワイン美味しいですよー」とおっしゃるではないか。
であれば、とワインを注文。
北海道ワインが来た。

旨味がギュッとした白ワイン。ジューシーで飲みやすい。

続けて、ワインに合いそうなお料理を、と店主オススメのものを注文。
出て来たのはトウモロコシが入っただし巻き卵。
トウモロコシのプチプチとした食感と甘みが、卵にとても合う。

って、そういえば、私、ニラ玉も頼んでいたな。
卵好きが陥りがちな現象。
気づくと机が黄色かったりする。

途中、サラリーマン2人組がやって来た。
上司と思しき男性は常連さんのようで、店主と親しげに話している。
日本酒を注文している。

見れば、知らない銘柄。
真似して、会長も注文。

「それ、うまいよー」
と、気さくに教えてくれるサラリーマン。
何となく、会話する流れになる。

「よくここら辺で飲むの?」なんて話から、近くにあるオススメの店や、おいしい煮込みのある店の話などで盛り上がる。

店主も一人で飲みに行くことは多いそうで、大井町はよく飲んでいた駅でもあったので、ここに店を開いたそうだ。
実は昨年の秋にオープンしたばかりのお店。

奥にいらっしゃる綺麗な女性も一人で飲むことはあるが、そんなに、お気に入りのお店をたくさん見つけられているわけではないらしい。
でも、ここのお店だと安心して飲めるそう。

店の中の人々が一体となって会話していた。

いつの間にか、6席しかないお店は、満席に。
会話で盛り上がっている間も、女性のお一人様が何組かいらしたものの、入れず。皆さんが、このお店に集まりたくなる気持ちが分かる。

お酒好きな料理上手の女性店主と、丁寧に作られたお料理の数々。
そして明るくて気さくな常連さんたち。

お気に入りとなるお店が一つ増えた夜であった。
が、今日は控えめに行こうと思っていたのに。
美味しいお酒と料理の誘惑はすごい。
お財布の中身はいい感じに減った夜でもあった・・・・・・、とほほ。

小鉢や よなよな
〒140-0011
東京都品川区東大井5-6-6
080-8151-1968

「とうもろこしと卵の出会い。」