家でゴロゴロするのも好きだけど、天気が良い日は外に出たい。
が、世間は今どこもかしこも自粛モード。
が、外には出たい。
ということで、「三密」とは無縁の近所の公園で自粛版ピクニックをすることにした。
長居はしないので、ピクニックシートも持っていない。
手にしているのは、夫が作ってくれたおにぎりとコンビニで買った惣菜とお酒。
芝生の上にご飯を置き、ジーパンのまま座る夫婦。
空は青く、こんなにも桜は綺麗に咲いている。
芝桜もあと少しで、満開になりそうだ。
一面が紫色になるのが待ち遠しい。
公園ではテントを張ってくつろぐファミリーもちらほらいた。
「あのテント私たちも欲しいね、あれ、あんなに小さくたためるんだね」
「近所に友人がいるといいね、誰か引っ越してこないかな」
などと、たわいもない会話をしながら、質素なご飯をつまみ、酒を飲む会長と夫。
短い時間ではあったけど、引きこもり生活を送っていたので、だいぶ気分転換になった。
公園を出ようとした時、「パパーパパー」と泣き叫ぶ小学低学年であろう女の子を発見。
小さい頃に、よく迷子していた身としては人ごとではない。
声をかけることに。
「どうしたの?お父さんどこか行っちゃったの?」
「うん・・・・・・喉乾いたから飲みに行くってどっか行っちゃった。さっきまで、向こうにいたのに」
「そうかそうか、大丈夫、会えるからね」
落ち着いたのか、泣き止む女の子。
聞けば、ブランコで待ってて、とお父さんに言われたのに、女の子は移動してしまったみたいだ。
女の子と会長がブランコで待っている間、夫は水飲み場へと女の子のパパを探しに行ってくれた。
「パパ、もうどこかに行っちゃったのかも」
不安そうにする女の子。
と、ほどなくして、女の子が嬉しそうな声を発する。
「パパ、いた」と見た先にいる男性を見ると片手にはちゃっかりビール缶。
飲みに行くってそっちかい。
水飲み場かと思っちゃったよ。
と、内心つっこむ会長。
「いやーすみませんでした」とニコニコ謝るパパ。
やっぱ野外のビールは美味しいよね。
パパ探しも無事済んで安心して帰路につくのであった。